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まつろわぬ民が幸せに生きていく社会とはどんなものなのだろうか。 2023年6月8日

まつろわぬ民という言葉がある。帰順しない民族とか、隷属を拒む民族とかいった意味で使われる。日本でも中世くらいまでは当たり前だった。有名なところでは京都や堺の人たちは、権力に対してまつろうことを拒んでいたから、自治領として独立的だった。何かに所属していなければ生活の不安があるとい...

歴史学習で「年」を暗記するこ理由。 2023年6月6日

中学高校時代、いわゆる社会科目が苦手だった。特に歴史。もっと言えば世界史。さらに細かく言うと、個人名や年を覚えさせられるのがなんとも苦手だった。カタカナの名前なんかは、もうちっとも頭に入ってこなかったたし、中国史だと読み方は一緒なのに違う漢字表記だとか、全く同じ名前なのに別人と...

江戸の歴史260年をヒントに現代を考えてみる(前編)。 2023年6月4日

最近、改めて江戸時代についていろいろと勉強をしている。気候変動と飢饉、それに対応する幕府や諸藩、経済の変動など。思いつくままに調べていくというのは、気ままで楽しいものだ。多くは書籍からの情報を追いかけていくわけだけれど、様々に枝分かれしていく思考を追いかけていく様子は、まるでネ...

たべものラジオにどんな価値があるのだろうか。という大仰なことを大真面目に考えてみる。

このところ、たべものラジオとは何なのかについて考えている。いや、番組のことだけじゃなくて、もっと大きな範囲のこと。たべものラジオ的な食文化の捉え方と言うと、なんだか不遜な感じがする。食文化人類学というのが正確なのだろうか。アカデミアの人間ではないので、よくわからない。...

エンバクについて、ちょっと調べたり考えたりしてみた。 2023年5月29日

エンバクというのは不思議な植物だ。人類が農耕を始めた頃は、まだただの雑草だったらしい。まぁ、人間が利用している食用植物は、ほとんど雑草だったのだけれど。エンバクが面白いのは、大麦や小麦の栽培が始まった後の時代でも、ずっと雑草。つまり、麦畑では邪魔者だったわけだ。...

食産業の未来を考える。たべものラジオ的思考。2023年5月27日

もしかしたら以前どこかで話したかもしれないのだけれど、現代の食産業は、産業革命期のアーツアンドクラフツ運動の時期に似ているののじゃないかと思っている。簡単に言うと、産業が近代化した時にあらゆる物が工場で機械的に生産されるようになった。安価でデザインを置いてきぼりにした家具などが...

食べ物と産業と歴史。これからの未来のために。 2023年5月24日

たべものラジオは、食のルーツを辿る旅のような番組だと思っている。その特性として、歴史という意味ではとても長い時間軸でひとつの事象を眺めることになる。ひとつの時代を切り出すのではなくて、紀元前から現代までの長い時間を、ひとつの視点からずっと追っていく。そういう見方だ。だから、ひと...

日本伝統文化の「伝統」って、もしかして「レイヤード」のことなんじゃないだろうか。 2023年5月21日

昨日の続きの話になるのだけれど、つくづく日本のなかの日本らしさっていうのは、レイヤードなんだろうなと思う。歌枕を巡る旅というのもそうだし、芭蕉に始まる俳諧もそうだ。どこかに起点はあるのだろうけれど、大抵のモノゴトは、その前に何かが存在している。それらを踏まえて、なぞるのだ。なぞ...