武藤太郎

1978年 静岡県静岡市生まれ。掛川市在住。静岡大学教育学部附属島田中学校、島田高校卒。アメリカ留学。帰国後東京にて携帯電話などモバイル通信のセールスに従事。2014年、家業である掛茶料理むとうへ入社。料理人の傍ら、たべものラジオのメインパーソナリティーを務め、食を通じて社会や歴史を紐解き食の未来を考えるヒントを提示している。2021年、同社代表取締役に就任。現在は静岡県掛川市観光協会副会長も務め、東海道宿駅会議やポートカケガワのレジデンスメンバー、あいさプロジェクトなど、食だけでなく観光事業にも積極的に関わっている

材料から始まる料理と、レシピから始まる料理。生成AIが得意なのは? 2025年8月15日

生成AIが社会的に話題になったのが、2022年末頃のこと。あっという間に2年以上の月日が流れた。最近になって色々と試してみているのだが、これなかなか面白い。「便利」とか「ビジネスで活用」といった話を聞 ...

“観光地化”がもたらす「がっかり」の真相。 2025年8月14日

2025/8/14    ,

先日、かなり久しぶりに「さかなセンター」に行った。漁港から近くて、新鮮な魚介類が手に入るはずの施設だ。建物は古いが、いくつもの魚屋が立ち並び、威勢の良い呼び声が飛び交っている。狭い通路を人々が行き交う ...

そばにあらずとも、そばを名乗る。茶そば、胸を張る。 2025年8月8日

2025/8/8    ,

先日、お店で茶そばを提供したところ、お客様から「これって二八そばですか?」と聞かれた。「いえ、違いますよ」と答えると「じゃあ、十割蕎麦ですよね?」と。なかなか興味深い事例だ。 興味がありそうだったので ...

日本人は、ガストロノミーを無自覚に実践している。 2025年8月7日

ガストロノミーって知ってる?たぶん、多くの人は「なんか聞いたことが有るような、無いような…」という感じじゃないかな。あんまり浸透していないように見えるのは、聞き慣れないカタカナだからなのか。それとも、 ...

空想はARよりリアルだ。無いはずのものが旅を面白くする。 2025年8月5日

2025/8/5    ,

子どもの頃は「見る」ことや、「感じる」ことが好きだった。博物館や美術館に連れて行ってもらっても、ほとんど説明文は読まなかった。ただひたすらに、そこに飾られた絵や刀剣は眺めていた。掛け軸に書かれた文字な ...

文化としての誠実さと、平等としての不誠実さ。〜接待をめぐる問い〜

2025/8/4    , ,

現代社会は、なんとなく「農耕社会」だと捉えられている。スーパーに並ぶ野菜や肉は、どれも“生産された”ものだからだ。でも、実はそう単純でもない。山間部では自然に生えた山菜やキノコを採集するし、海では天然 ...

なぜ今、食の歴史がビジネスに効くのかーたべものラジオと食の未来

「たべものラジオ」が、ビジネスでどんなふうに役に立つのかを考えてみる。正確には「たべものラジオ」に限らなくても良い。「食とはなにか」「食と人はどのように関わってきたのか」という、歴史に刻まれた“問い” ...

「へぇ〜」って言った後、次の言葉が出てこない歴史観光。 2025年7月31日

2025/7/31    , ,

歴史のない町なんて無い。教科書には載っていないだけで、どの町だって現代に時を重ねてきた。「歴史」というより、「物語」と言ったほうが言葉の座りが良いかもしれない。物語を知って、面白いと感じるかどうかは人 ...

「科学は信じるに足るのか」ー“好きだけど役に立たない”の奥にあるもの。 2025年7月30日

たべものラジオのリスナーさんからは「身近な食を起点に歴史を知ると理解できる」と言われることがある。少しだけれど、ぼくらも「学問と実社会の接点」を提供することができているのだとしたら、嬉しいことだ。 さ ...

「社会に出たら理科は必要ない?」ー高校生の本音を読む。 2025年7月29日

2025/7/29    , ,

「社会に出たら理科は必要なくなる。」そんなインパクトのあるニュースが、SNSなどでちょっとした話題になった。きっかけは、最近公表された「高校生の科学への意識と学習に関する調査」の結果である。ニュースっ ...