食料の獲得は、人類の永遠の課題だ。人間に限らず動物全般にとって重要なことだろう。ぼくらが遺伝子の乗り物だとしても、自我を持った主体だろうと、食料がなければ生命を維持することも出来ないし、子孫へつなぐことも出来ない。...
時間の捉え方って、ひとそれぞれ。たべものラジオでは、かなり長い時間軸の話をしているので、明治時代くらいに生まれた食文化も「比較的最近」ということになってしまう。ただ、それは学びの中で相対化した場合のこと。実際の暮らしや人生に照らし合わせてみれば、とても長い時間だ。...
昨日からの続きです。もし電気が止まったら、冷蔵庫どころかエコ・ネットワークも機能不全になる。というくらいに、電気や冷却技術に依存してしまっていないか。という問いから妄想を繰り広げています。...
日本の伝統工業は、細分化された専門性が特徴的だと言われる。西陣織、蒔絵、包丁などは、それぞれの工程の専門家が代々技を磨き続けてきて、いくつもの家がワンチームとして機能しなければものは完成しない。一人の職人が最初から最後まで一貫して作り上げるスタイルも好きだけれど、町全体で一つの...
車を運転していて、時々不思議だなと思うことがある。きっとなにか事情があるのだろうけれど、ぼくの目には不思議に映るのだ。...
外食の価値ってなんだろう。思えば、たべものラジオを始めるきっかけになった問いだった。飲食店を経営するには、原点に立ち返る必要があると思ったんだ。そのためのアプローチとして、外食の始まりへと遡ることもしたし、現状を観察していろいろと考えてみたりもした。...
現在、国立科学博物館で開催されている特別展「和食」について、少しばかり思いを馳せていた。昨年11月には、贅沢にも休館日に入場させていただき、番組の収録をすることが出来たのだ。もう少しでその時の様子が配信されるので、よかったら聞いてみてください。...
今年は、新型コロナウイルスによるパンデミックも収まってきて、直接会うことが出来るようになったよね。先日の合同オフ会「たべ農ざく」も、沢山の人が一箇所に集まることが出来た。西は山陽地方から東は東北まで。誰かと直接会うこと。どんな会話をしたかじゃなくて、会うということが嬉しいと感じ...
たべものラジオのシリーズ「スシ」や「日本料理の変遷」「蕎麦」で、こんな事を言った。「だいたい、前の時代のひとつ上の階層の文化を踏まえて変化する」。身分制度があった時代、社会には特権を持つ階層が存在していた。彼らの文化が、段階的に庶民へと伝わっていき、その度に変化を重ねていく。そ...
ありふれた日々の生活の中にも、たくさんの「不思議」と「驚き」が潜んでいる。子供はそんな「不思議」と「驚き」の中に生きている。教育がそれを押しつぶすまでは。 犬が宙に浮いたら、大人は驚き慌てふためく。けれども、赤子は受け入れる。それが奇妙な現象だということを知らないからだ。...