食の未来について考えていくと、ますますぼくらの仕事がよくわからなくなってくる。たべものラジオではなくて、本業の飲食店のことだ。最近では何が本業なのかわからないのだけれど、一般的には収入の中心となっている事業の方を本業と呼ぶことが多いらしい。まぁ、感覚的にはどちらが本業でどちらが...
昨日の続きです。読んでいない方は、ぜひ昨日のエッセイも読んでください。というか、文章を途中で切断したので、読まないと話がつながらないかもしれない。...
人類は食に関する課題に直面している。というと、なにやら大げさに聞こえる。ただ、食料問題に関して言えば、人類はずっと長い間、それこそ有史以前から食料問題に直面し続けてきた。時代や社会によって課題の内容が少しずつ違っているというだけのことである。...
スーパーマーケットに行くと、惣菜コーナーには必ず「カット野菜」が売られている。ポテトサラダもあるし、各種フライも並んでいる。夕方ともなると、惣菜コーナーは多くの人で賑わっている。...
とある外国の映画の中で、「スシや刺身はコスパが悪い」と言っていた。ほとんど調理らしきこともしていないのに、料理の価格としては割高だという。日本人で、日本料理にかかる手間や技術を多少なりとも知っている人ならば、いくつもの反論が思いつくだろう。けれども、西洋社会の食文化の文脈を考え...
この時期、どこの商業施設も人が溢れている。学校が春休みの間に、子ども同士で遊びに行くこともあるだろうし、家族揃って出かけられるチャンスでもある。ぼくは土日祝日が仕事なので、平日に学校や幼稚園がないことは家族で遠出する数少ない機会だ。...
昨今ではあまり聞かなくなってしまったけれど、かつてスローフード運動という言葉が叫ばれた時代がある。テレビや新聞などのメディアでよく見かけたものだ。現在では、あまり見かけなくなってしまったのだけれど、その動き自体が消えてしまったわけではないし、もしかしたら他の言葉に置き換えられて...
昨日の続きです。砂糖の話から外れて、おもに社会構造の考察になってきている。...
砂糖とその産業に関連する歴史を紐解いていくと、いくつかの不思議な現象に出会う。不思議というとやや誇張が過ぎるのだけれど、理解するのに時間を要する現象という意味で、僕の目には不思議なことのように映るということだ。...
砂糖のような世界商品は、ある程度共通の価格で安定すると言われる。経済学における「一物一価の法則」というやつだ。自由経済市場で、なおかつ同一の市場で同一時点ならば、自然と価格は一定に定まる傾向にあるという。...