いま、新たなイベントを企画している。結構前からやりたいとは思っていたんだけど、最近になって兄弟と話し合ったところ、どんどんやるべきだと背中を押された次第だ。むろん、一人で出来るわけもなく、兄弟を始め色んな人に助けてもらわなくちゃいけない。今回は、ぼくの思考を整理するために言語化に挑戦するわけだけれど、興味を持ってくれた人がいたら嬉しい。そして、ぜひ助けてもらいたい。
イベントのテーマは食。で、キッチンカーが並ぶようなお祭りじゃなくて、フォーラムだ。地元掛川で食に関わる人たちをお呼びして、テーマトークを繰り広げてもらう。SKSJapanのような大きなものではないのけれど、10時から17時という長丁場になる予定だ。
ぼくらのような料理屋もあれば、定食屋、居酒屋、カフェ、ラーメン屋など多様な飲食店がある。居酒屋の密集具合で言えば、日本トップクラス。もちろんチェーン店もある。スーパーの惣菜だって、ローカライズされていて一工夫されている。茶業と一口に言っても、農家もいれば仕上げ茶を造る製茶業もあり、小売店、喫茶店、通販など幅広い。伝統的な木桶を使って作られる醤油や味噌、麦から作られる水飴は名産の一つ。わらび餅もあるし、おはたきという独自の餅が存在している。とろろ汁は、当地では芋汁と呼ばれていて、昆布やカツオや椎茸の出汁だけじゃなく鯖を出汁に使ったものが特徴的だ。農業は茶が有名ではあるけれど、ほとんど一通りの野菜は市内産でまかなえる。栗は平安末期ころからの伝統産業だし、いちごやキウイフルーツは業界では全国的に名前が知られる品質だ。
ある意味なんでもある。なんでもあるからこそ、際立った特徴がない。そういう地域は日本中、いや世界中にあるだろう。
なんてことな田舎町だけど、でもちゃんと研鑽をして工夫を積み重ねている。そして、まちの誰かがマーケティングを手伝ってくれて、ちょっとずつ県外まで知られるようになっていく。きっとみんなひとりじゃないし、だからこそなにかしらの結果を残してきたはずだ。
白鳥は優雅に水の上を進むけれど、水中の足の動きは見せない。という美学のようなものがあるのか、ぼくらは生産者の工夫をよくしらない。知らないけれど、良質なものを受け取っている。ただ、ぼくらは知ったほうが良いと思うのだ。ちゃんと知って感謝して、嬉しくなって、大好きになる。豊かな食文化が、当たり前のように身近に存在すること。ちょっと足を伸ばせば、ほんのちょっと興味を持つだけで本当の土に触れられる。声を掛けるだけで、話を聞けるし体験することだって難しくない。
ぼくは、「どこにでもある田舎町」の「食の未来」を考えたいのだ。未来のために、とおもうからこそ、過去と今を知っておきたい。それはキラキラとした華やかなものではないかもしれない。地道な工夫かもしれない。もっとうまくやる方法があるのかもしれないけれど、出来なかった事情があるだろう。そういうのもひっくるめて、チャレンジしている人とのつながりをこのまちに作りたい。
世界中のあちこちでは、フードテックベンチャーが立ち上がっている。大手企業だって、一部の人達が勘違いするような利権を貪っているなんて分けないじゃないか。チャレンジしているんだ。そして、田舎のちっちゃな家族経営の農家だって、お菓子を作っている家だって、料理屋だって、ちゃんとチャレンジしている。
単純に面白がっちゃいけないのかもしれないけれど、とても興味深い。話を聞いていて、笑い転げることもあるし、ときに涙を誘うこともある。で、そんなこんなも含めてぼくらは食べているってことだ。だから、なんてことない食材が愛おしい。
この愛おしさと楽しさと嬉しさと、勇気。もっと多くの人と分かち合いたい。そして、これ自体が観光資源にもなりうるだろう。エコ・ネットワークの構造改革を打ち上げるわけじゃないけれど、その土台にはなるはずだと思っている。エコ・ネットワークのための人のつながり。Network for network。
まだ日程は確定していないけれど、2025年2月24日を検討している。場所は掛茶料理むとう。参加費はリアル参加で8800円くらいかな。用意できればオンラインもつなぎたい。時々進捗を報告しようと思っているので、考ご期待といったところだ。
今日も読んでいただきありがとうございます。もうね。企画の下書きしているだけでもワクワクしちゃうのよ。嬉々として喋っているらしいからね。なんとかカタチにして、恒例イベントに育てたいので、助けて欲しいです。よろしくお願いします。