お祝いに相応しい食べ物といえば、何を思い浮かべるだろう。赤飯やエビや昆布、豆などを思い浮かべる人もいるかも知れないけれど、やっぱり「鯛」が代表格になるだろうか。日本では、ずいぶんと古い時代から「祝魚=鯛」とされてきた。 なぜだろう。どんな経緯があったのだろう。明確な根拠があるわけでもないので、様々な歴史的事象を引き並べて、その物語を紡ぎ出してみたい。それなりに資料には当たったけれど、かなり多くの部分で推測が含まれている。ということで、ここから先は「個人的な仮説」と思って読み進めていただければと思っている。 ...